続・ever changing

「望遠レンズを使うことによって『圧縮効果』を得られる」という言い方は確かに誤解を生む。

被写体の像の大きさを同じにするためには、望遠は標準より遠くから撮らねばならない。

そのことによって得られる効果があるが、これは遠くから撮ることによる効果で、望遠を使うことによる効果ではない。同じ距離から広角で撮ってトリミングしても、望遠と同じ圧縮効果がある。

むろん普通にカメラアイ(フォトアイ)をお持ちの方々は、それをわかったうえで「望遠の圧縮効果」と仰ってるのである。

 

とにかく、私は、アイドルのグラヴュアにしろ、望遠で撮った写真が好きだった。

被写体=アイドルを見るためではなく望遠の質感を見るために、グラヴュアを見ていた。

空気が、あるいは空間が、水みたいに「みっちり」になる。

正射図法的に限られた視野と、浅い被写界深度によって、余計なものを写り込ませず、「何を撮っているのか」が明確になる。

アイドルファン目線の言い方をすると、「望遠で撮る=凝視する」で、被写体=アイドルとの関係が濃密になる。

 

 無限遠から見た図法といえば、アメーバピグの世界がそうだ。

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このキューブは、

(あ,1,ハ)にあるのか、

(い,2,ロ)にあるのか、

(う,3,イ)にあるのか、

区別がつかない。

ピグワールドでは「デコ」を高さ方向に積めないのが難点なのだが、ピグの図法のこの特徴を利用して高さを「見かけ上」表現なさる方が時々いらっしゃる。

 

それもそうだし、手法としても、アーティスティックな着想としても、斬新な方というのはいらっしゃる。

 

私はごく穏健に「街らしい」街を描くしか出来ない。

手法もマニュアルどおりだし、その場の感覚を頼りに「美」を探るだけだ。

「有機的」でありたいとは思ってる。

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有機的たり得てるかなあ?