参照と連想 ※ちょっと加筆※

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この2曲は、メドレーでもあるし、モティーフ的にも繋がりがある。

すなわち、'The Light Dies Down On Broadway' のイントロの gis-fis-cis-fis

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が、'Riding The Scree' のコーダ(3'35"~)で、音価を変えて、

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と再現される。

 

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「Woman "Wの悲劇"より」

作詞:松本隆

作曲:呉田軽穂松任谷由実

歌:薬師丸ひろ子

編曲はスタジオ盤では松任谷正隆となってて、ここに貼った動画も同じアレンジと見做していいと思う。

この曲、前掲のジェネシスの2曲を参照してるのではないか?

イントロの、コード進行と、分散和音的反復で刻むアレンジと、雰囲気が、'The Light Dies Down On Broadway' のイントロに似てる*1

サビ(1'07"~)の歌メロの音形が、'Riding The Scree' のコーダに似てる。

 

プログレ用語としての「シンフォ」の意味は私にはちんぷんかんぷんだが、ジェネシスは、語本来の意味で「シンフォニック」だ。

部分と部分、部分と全体が、有機的に結びついて、響きあうさま。

ひらたく言って「モティーフの処理が巧みであること」。

'The Fountain Of Salmacis' や、殊にアルバム "The Lamb Lies Down On Broadway" がそうで、いくつかのモティーフが、何度も再現し、その度にアレンジや和声的意味付けが変わってる*2

前掲2曲の例示した箇所も。私はこの例から、ドビュッシーのヴァイオリンソナタを連想する。

第1楽章冒頭、ヴァイオリンの弾き始め、テーマが、緩やかに、密やかに、提示される(ここの強弱の指示は「p」です):

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これが、第3楽章(フィナーレ)の最後の最後、ピアノの右手に、

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「レシソシソミレシソシソミレシソシソミレシソシソミ!」と「f」の16分音符で、けたたましく再現する。

 

補足の関連記事:

shinkai6501.hatenablog.com

*1:'The Light Dies Down On Broadway' では、白玉コード1つの長さが4拍、それを8分音符で刻む。「Woman」では、白玉コード1つの長さが2拍、それを16分音符で刻む。つまりどちらも8等分に刻んでて、前者を倍速にすると後者になる、という感じ。白玉コードが移り変わっても、刻みのパートが、変らず持続する音高を含む。

*2:そもそも 'The Light Dies Down On Broadway' という曲は、タイトルからしてアルバムオープニング曲 The Lamb Lies Down On Broadway' のリプライズという性格が強いのだが、同時に 'The Lamia' のリプライズでもある。'The Light Dies Down On Broadway' のAメロは、'The Lamia' のBメロの使い回しである。