(2015年10月25日、記)
ふと思い立ったのは夕方5時、片道徒歩30分のスーパーまで。
さすがに普段のスーパーのハシゴに含めるには遠く、2年振りなので、道順が覚束ない。
川沿いを行くのが気持ち良かろうと、まず川を目指すが、「左折して川沿いを行く道」に出るのを予想したのに、小さな浄水場に突き当たる。その敷地が川のルートを真ん中に含んでさしわたし100メートルを占有。
敷地の周りをぐるっと半周して、反対側からようやく川に会う*1。
(「川沿い」の光景の構成要素としてこの浄水場の佇まいとの再会に期待したのではある)
ぐるっと半周したので方角としては引き返しになる。
東の空に、月が見えだしていた。
辺りは暗くなり始めていたけど、背の高いビルは、ほんのり明るく浮かんでいた。
西の空を見やると、夕焼けではなく、青を溶かした透明、残照を受けたビルの壁面も、月も、灯り始めた街灯も、みんな青みがかって、辺り一帯透明で、異世界に迷い込んだ感。
気紛れに外出し。
道を一筋間違えて。
この時刻、このロケーションに、この方角から、差し掛かる。そこに月。
右に川を意識しつつ、T字路に行き当たり、橋を渡っていったん川と別れて、中学校の敷地をぐるっと迂回して今度は左から川が現れる。
そうそうこの感じ。
西日本の友人の「マルちゃん大根おろしと生姜のおもちすうぷ」目撃情報@セブンイレブン、をずっと気に掛けてて、近所のスーパーコンビニドラッグストアを制覇するも発見に至らず。
今日行ったのはイトーヨーカドーで、セブンの系列だから期待度高かったけど、敗退。
あと、あてないなあ。9月7日、販売地区:全国、ってなってるけどなあ。
帰り道、緑地の木々が歩道に覆い被さり気味に続く。足下も空も不安を惹起する程度に暗い。
不意に一か所、視界が地平線近くまで切れ込むと、西の空に最後の明るさが残ってて、「透明な透明」のいちばん底に「透明な赤」が沈殿してる。
1年に1度か2度、この時期に見る、透明度最大の残照は、空気というよりもっと水底めいて、ずっしりと液体っぽい媒質に満たされてる。
帰宅の頃にはすっかり夜。
あくまでくっきりと月。
月齢12か。
ウォーキングから帰るといつも、身体のテンポが上がってる分、音楽がトロく聴こえるし、音高も下がって聴こえる。
音のピッチが身体のコンディションで変わるのはわたし的に日常のことなんだが、アメリカで長く活動したのち赴いたヴィーンフィルの高めのピッチに違和感を覚えたという絶対音感の持ち主ロリン・マゼールにおいては、そういう問題は起きないのか?起きても調整が利くのか?