音楽
アーティストの意図の正確な理解のためには、そして私個人の感覚としては、邦題は、それがどんなものであれ「不要」だ。 でもそれでは「売る」という責任を果たせない。「アーティストの意図を正確に伝える」ことと「訴求力を最大にする」こと、ふたつのベク…
ふと思い出したのでメモ。 10数年前はテレビを視てた。 BS「クラシック倶楽部」はよく視た。なかで、演奏が始まってからテロップが流れて演奏者について紹介するのを、 馬鹿なの? と思ってた。 演奏聴きながら読めるわけないじゃん。 感覚と思惟を演奏に集…
またこの曲を貼る。たぶん5回目。 この曲についてのある懸案が未解決なのを思い出したので。 作曲の経緯として、初めにサビ部分(0'52"~ 1'16")があった。 いつからか作曲者=バンマスの頭の中で、ゲイブリエル風含む2~3人の男性ユニゾンで、鳴っていた。 …
るそんべえ氏の御記事です。 お貼りになっている動画は、「キーがAmで、Abを使ってみる」をテーマにお作りになった曲です。 ギターのリフやフィルインが16分単位で取られていてノリのかっこいい曲ですね! A♭がどう使われているか。 サビのコード進行: F Fm…
Kate Bush "The Dreaming"(1982年)から。 ふだん「耳を澄ます」と言い「分解能」と言う、それなのに私はオーディオが皆目判らない。 曲の正しい理解のための再生環境というのはある筈で、もっとこだわるべきと反省する。 いったい、耳をより澄ましてるのは…
クリップボードの使い方を覚えたので Spotify を貼る。 Flamborough Head "Tales Of Imperfection"(2005年)では、この 'Higher Ground' が好きだった。ギタリスト Eddie Mulder 作曲のインスト曲。 当時の私の情報源はもっぱらユーロ・ロック・プレスだっ…
Ⅰ. まず、例えば、規則的で単純なビートを、数人で、各々の BPM で、奏者間没交渉に、打つ(①)。 これはつまり「他人のやってることを聴かない」。 次に、これをもし「1パート2人ずつ」にしたら(②)。これは①と質的に同じアンサンブルだろうか? 「選択的…
T.Sasaki「スパイキッズ2006」について、今回は曲に即して、私の気付いた点を。 ①。 原曲、ユニット「スパイキッズ」による「スパイキッズ」のシングル CD の、ジャケと歌詞を見たのと、音を実際に聴いたのとに時間差があった、この「スパイキッズ2006」は、…
レヴュー記事で「いかにもプログレらしい」というフレーズに出会うと、読み進められなくなる。 プログレらしさの何たるかを論じるのでないなら私には縁が無い、と。 プログレ的とは何かを規定することなくプログレ的という。 私の敬愛する、あるライターさん…
さびれた入江で 白い羽根を見つけた海はなかった 川だから pic.twitter.com/trcO7rSiU8 — 新海智子 (@coccyx_T) 2022年11月7日 廣瀬量平作曲、岩間芳樹作詩、混声合唱組曲『海の詩』第1曲「海はなかった」。 この曲の演奏は数多いけど、まだ理想的なものに出…
去年8月にこの MV が公開された時は世間が色めき立った。 (忘れてましたが、20枚組ボックスからの公開、だったのですね。そのリリース自体大事件でした。) 私がこのつべでいちばんハッとしたのは、じつは終わり間際の箇所。 トゥッティが長いディミヌエン…
ふと、月自身は月食がいつ起きるのか知らないのではないか?と思う。 月食の時刻をあらかじめ知ってるのは人間だ。天文学によって。 月食は人間の関心事なので。 スマホ動画で、「何を撮るか」、被写体が何であるか、に関心が無い。 猫と、月以外。 この動画…
Ⅰ. 変奏曲というとふつう、 主題、これがメロディの形を取るとして、これをいくつかの異なる文脈に置くことで、主題自体の形をなるべくそのままに、その意味を変えて見せる、ということだと思う。 この場合の主役は、主題ではなく、その処理方法のほうだ。…
Steven Wilson には、Yes 'The Gates Of Delirium' の2014年リミックス以来、反感をもってる。 つべで聴いただけなので、音質については正しい批判を出来ないかもだし、そこは、どんな処理にするか、それぞれ根拠のあるところかも知れない。 私が「をい!」…
yffcyeshead 氏の御記事。 知りませんでした! 1音下げていた! 今つべで確認しました。 アルバム "Close to the Edge" のスタジオ録音のつべでいうと 16'33" 目以降。 アルバム "Yessongs" のオーディオのみのつべでいうと 16'03" 目以降、フィルム作品 "Ye…
昨日は陽が差したり翳ったりだった。 もっぱら、街中にある造形を見つけ出して捉える、ということをやってる。そういう「既にある」もののキャプチャではない、私自ら音を出した、稀な例。 ドリームキャッチャーに付いた、数本を束ねたチャイム、大小(=比…
いくら私が芸術至上主義者だからとて、救急車や消防車のサイレンの音が好き、とは公言出来ない。 そこには災難の現場がある。 ただ、「実際の大きな空間を使った音楽作品」は、アイデアの提出は出来ても、実現不可能だ。 サイレンは、大音量の、よく通る、遠…
改めて、3'47"~ のギター・ソロの「音色の移ろい」が、こんなに美しかったのだなと。 (オフィシャルが上げてるつべだと音色が丸っこくて「金属み」に不足する。) (0'32" の歌い出しは「戸締り用心」と聞こえる。) ワウペダルというと、わたし的先入観と…
PC上で音楽を製作し、ミキシング等を施していざ完成した音源として出力しようという時に、操作を間違えて無音のファイルを出力してしまうことが割と良くある。無音は0デシベルで無のはずなのに、出力されるファイルはたとえば9メガバイトとかいったファイル…
以前すこし触れたけど、私はアングラガルドを好きで、アネクドテンを解らない。 アングラガルドは「作曲」で聴ける。アネクドテンは「出音」だけがある。 いっぱんに、ロックにおいては、「出音」のかっこよさで聴かれ評価される、ということが多いんだろう…
「生っぽい打込み」について。 但し、KORG01/WFD におけるそれ、なので、どなたのご参考にもならないです。 0'19" 目と 0'30" 目のハープのグリッサンド。 譜面はこうなってて、 つまり、ハープのグリッサンドは、ペダルを踏まない状態だと ラシドレミファソ…
オリヴァー・ナッセン Oliver Knussen (1952 - 2018) のファンタジー・オペラ『かいじゅうたちのいるところ Where The Wild Things Are』Op. 20。1幕9場。 1979~1983年、ベルギー国立歌劇場の委嘱で作曲。 台本はモーリス・センダック。彼自身の同タイトルの…
King Crimson - Larks Tongues In Aspic (Session Reels) レコーディング・セッションです。ツイッターで tmatsushita 氏からこのつべをご教示頂きました。 形になってゆくプロセスがスリリングで、言及しておきたい箇所はいくつかあるのですが、いちばんハ…
「冬景色」 文部省唱歌 1913(大正2)年初出 作詞作曲者不詳 NHK東京放送児童合唱団 この歌メロのユニークさはどこから来るのか? ①メロの造形や曲の形式に「気持ちを乗っける」ということが皆無なこと。②反復が無く、とっ散らかってて、「2部形式」みたいな…
例えばピアノ曲は「頭の中で作られた曲の構造がまずあってこれを運指に落とし込む」のであって、各指に予め決められた声部が振られてるのではない。左手が和音、右手が主メロ、とか固定するのではない。 十指で賄うために、例えば右手の親指は、ソプラノ声部…
Kumasan Team というバンドを存じませんでした。不勉強で迂闊でした。 今も、オオヒラヒロモト氏が在籍なさってた、ということ以外存じないのですが、 普通じゃなく且つ楽しい! と驚きました。 「ファタガガ・トーキング」は、どうしたらこんな着想が出来る…
シロちゃんお誕生日おめでとう。どうしてるかな。 シロちゃんが昔ブログで武満を取り上げてたのを思い出した。 私は 'Dreamtime'(「夢の時」、1981年作曲)という曲が好き。 私のいちばん好きな、岩城宏之/NHK交響楽団の1984年の録音は、つべに無い。NHK …
造形の鬼。 私は Gnidrolog を10数年前、ユーロ・ロック・プレスのディスク・レヴューで知ったのだけど、VDGG が引き合いに出されてた記憶がある。じつは私、未だに VDGG が本当にはピンと来てない。どうしても Peter Hammill が詩人であり過ぎて、音楽が音…
SAKAI@高温多湿殺人事件氏の御ツイート。 "「凶器は、高温多湿.」 あんまり暑いので突発オムニバス企画「高温多湿殺人事件」始めます。高温多湿がモチーフの音楽、イラスト、写真、動画、小説、サメ映画のポスター、何でもいいので作ったらハッシュタグ #高…
2'01"~ 2'12" のメロの、音の選び方が好き。 一聴、12の音を平等に扱ってるようでいて、厳密な12音にする気が毛頭ない。 モードを前提としないのではなく、モードが断片化してる。 ここで前後に隣り合う音同士の音程関係を決めてるのは、セオリーではなく感…